2時になってもりゅういちが店に現れないので、
 
「腹減った。」
 
とメールしてみる。来ないなら来なくていいのだけれども、ハッキリしないのは困る。もう一度、メールしてみるが、何の応答もない。携帯に電話して、家に電話して、お義母さんの携帯に電話して、りゅういちの実家にも電話する。お義父さんが出て、
 
「どっかいっちゃったのか?」
 
と言われる。軽い!面白いお義父さん。クスクス。そう、どっかいっちゃったのか?死んじゃったのか?もう一度考えてみても、朝、りゅういちは何も言っていない。りゅういちはどこかに出かける時、必ずなんだーかんだー言う。選択事項について質問する。それなりに考えて出した私の答えは無視して出かける。というのが通例なのだ。沈黙したまま出かけることがあるだろうか?いやいや、あるはずがない。家でぶっ倒れてるとしか思えない。
 
店のパートさんを急に呼び出して、家に帰る。家に着いたところで、やっと、りゅういちの携帯が通じた。
 
「3日前に休むって言ったよ。それより、真紀ちゃん、聞いて。聞いて。ホントあったまくるー。ガ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。」
 
なんか、激しくガーガー言ってる。人に質問されて答えるのが嫌な時に使われるこの手法は、お義母も使うのであーる。なんかとても変であーる。意味がよく分からないけれど、人にしゃべらせないのが目的の人としゃべっても仕方がないので、そのまま店に行ってもらって、私はお家でお昼ご飯を頂く段取りにした。
 
一時間は心配と言うか、頭の中のりゅういち死亡確率がドンドン上がり、家に着く頃は80%くらい死んでると思ったので、ほんとにりゅういちが死んだ想定でいろいろ考えた。
 
クラブメッド会津若松」状態のノンキ生活も終わりかぁ〜。
 
あ〜、葬式、面倒くさいなぁ〜。
 
保険金さえあれば、基本的に大丈夫かなぁ〜。
 
未亡人?また、結婚すんのも面倒くさいけど、結婚しないのも面倒くさいなぁ〜。
 
この他、けっこう細かい所まで考えてしまった。お昼ごはんを食べながら、りゅういちの変な電話の話と変な感じの出かけ方を思い返して考えて、なんでこんな変なことになったのか納得した。本当にりゅういちって馬鹿だ。と思った。
 
面白すぎるから、何でそうなったのかも書きたいけど、あまりに馬鹿なので、やめておくわ〜。アハハ。